外壁塗装時に知っておきたい「付帯部」について
家の塗装をする際、外壁以外のどの部分に塗料が使われているのか、知らない方も多いのではないでしょうか。
実は屋根や外壁まわりには細かなパーツ「付帯部」がたくさん付いています。
付帯部には一つ一つ役割があり、家に欠かせないものです。そしてその付帯部にも塗装が必要です。
今回はその理由について説明したいと思います。
知っておくことで外装についての知識が深まり、快適な住環境をつくるための判断材料になれば幸いです。
コンテンツ
付帯部とは?
屋根や外壁まわりの細かなパーツをまとめて「付帯部」と呼びます。
これらは単なるデザインなどではなく、屋根や外壁が果たす役割を最大限に発揮させるための大事な部分です。
屋根や外壁は日射し、雨風、雪など季節ごとに変化する天候や外気温から守ったり、外の騒音を遮断したり、火災時の防火など、人の暮らしを大きく支えています。
そして屋根や外壁の機能をさらに高め、長期間維持するために付帯部が備わっています。
主な付帯部の種類
軒天(のきてん)
外壁から外側に出ている、屋根の真下にある壁(屋根の裏部分)のこと。
軒裏(のきうら)、軒天井(のきてんじょう)などとも呼ばれます。
雨樋(あまどい)
屋根面を流れる雨水を軒先に集めて、地下や下水に導いて排水するための部材のこと。
とゆ、とよとも呼ばれます。
破風板(はふいた)
屋根の妻側部分に取り付ける山形・板状の部材のこと。下や横からの風の侵入を防ぐほか横殴りの雨から守ります。また屋根裏から一気に延焼するのを防ぐ防火としての役割もあります。
鼻隠し(はなかくし)
雨樋が設置される軒先の先端に取り付ける板状の部材のこと。雨樋を設置する下地材としての役割以外にも破風板と同じく、防風・防水・防火の役割もあります。
雨戸(あまど)、戸袋(とぶくろ)
雨戸とは家の外部に取り付けられる戸の一種で、雨や強風時の窓の破損を防ぐ役割があります。また防犯の役割もあります。戸袋とは雨戸を収納しておくためのスペースのことで、縁側や窓の敷居の端に作られる箱状の入れ物のこと。
笠木(かさぎ)
塀や手すり、腰壁、パラペットなどの頂部(一番上)に取り付ける仕上げ材のこと。冠木(かぶき)とも呼ばれます。金属製・セメント製・石製・木製などの笠木があります。
化粧板(けしょういた)
1階と2階の境界部分に設置される帯状の板のこと。化粧胴差(けしょうどうさし)、幕板(まくいた)、中間胴差(ちゅうかんどうさし)とも呼ばれています。化粧板の上には雨筋の汚れや腐食を防ぐ「雨抑え」の板金が付いている場合もあります。
庇(ひさし)
窓などの開口部の上に取り付けられた小型屋根のこと。雨や日射しが室内に入るのを防ぐ役割があります。
水切り(みずきり)
外壁と基礎の間など、雨が降った時に水が入り込みやすい場所に、取り付ける部材のこと。外壁から伝わる雨水を土台(基礎)の中に浸入させない役割があります。
シャッターボックス
シャッターの真上にある、シャッターを収納するための長方形の箱のこと。
ベランダ、バルコニー、ウッドデッキ
ベランダは建物から突き出した縁の中で庇のあるものを言います。バルコニーは屋根がなく、2階以上にあるもの。ウッドデッキは建物の1階前面に設置される木造のデッキ(テラス)のこと。
付帯部を塗装する理由
これら付帯部は家の耐久性を高めるための大事なパーツです。だからこそ屋根や外壁と同じように、付帯部一つ一つにも塗装をしておくことが重要なのです。
もし塗装をしていなかった場合、外に晒されている付帯部は金属製のものは錆びやすく、木製のものは腐食してしまうなど劣化が早まります。
また外壁が美しくても付帯部の劣化が目立っていたらどうでしょうか。家全体を見たときに付帯部は目に入ります。劣化を防ぐことはもちろん、美観を保つうえでも塗装はしておきたいところです。
付帯部塗装のタイミング
外壁塗装の費用を抑えたいという場合、つい気になるところだけ…と、付帯部塗装をせずに外壁塗装のみというケースもあります。
ですが長い目でランニングコストを考えると、外壁と付帯部の塗装を一緒に行うことで足場代や人件費が削減できます。
外壁塗装の際には、付帯部込みで見積もりを取られることをおすすめします。
最後に
ここまで付帯部の紹介と塗装をする理由についてお話ししました。
外壁塗装をご検討中の方は付帯部の塗装についても検討いただき、家を長く美しく保つベストな選択をしていただきたいと思います。ご相談はぜひ、ワンエコへ!
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